神々の聖戦
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翌日

ホーク先生が右手で銃を持ちその扱い方を細かく説明している時、不意に頭に映像が流れた。

黒髪を束ねネクタイを緩める。

黒シャツに白ネクタイ、白ライン入りの黒のスカートに黒のブレザー、おまけに黒革ブーツ。

これがオスカークラスの女子制服だ。

男子も同じような感じで、制服は動きやすいよう、特別に軽い素材で出来ている。

こんなにも黒ばかりなのは、“汚れ”が目立たないようにするため。

戦闘による血が目立たないようにするためだ。

親切なようで厳しい現実が見え隠れしているその制服は、生徒達の決められた運命を象徴しているかのように見える。

「……というわけで、今から銃の使い方について応用してもらう。」

ホーク先生が授業を進めている最中、私はレッグホルスターから銃を取り出す。

あまりにも自然とその動作をした為、誰も不思議とは思わなかっただろう。

ーカチャ

引き金に指をかけた。

その音にやっと反応したのかクラスメイト全員が振り返り空気が張り詰める。

『死にたくなければ伏せて。』

ーバリンッ

教室の窓ガラスが一気に割れて教室に降りかかり、先程頭によぎった映像が現実となって現れる。

『ー絶対予知ー』

私の予知は絶対に外れない。

先程見えた映像、それは窓が破壊され侵入者がこのクラスに入り込むこと。

そして侵入者は次の瞬間、窓際の席のシーナに襲いかかはずだ。

…そうはさせない

案の定教室に入ってきた侵入者は私の銃口の狙い目に現れる。

ここからはもう袋の鼠だ。

ーバンッ

私の銃声を合図に、皆が一斉に武器を取り出し侵入者を滅する。

あきらめが悪いのかその後も“彼等”は続々とクラスに入ってきた。

そう

“彼等”こそが

私達狩人の、人類の宿敵

“ZENO”
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