神々の聖戦

ーｶﾞﾁｬﾝ

鍛錬場から少し離れると私は崩れ落ちた。

『いっ…』

早く病棟へ行こう。

時を戻す魔法で怪我は治せるが、あれは時を止める魔法同様、異常に体力が削られる。

だから昨日、時を止めた後だったからアニーに力を使ってあげられなかった。

この魔法は自分には使わない。

いざとなった時…皆を守ることに使う。

ーｶﾞﾗｶﾞﾗ

病棟は主任の先生がいない為、とても静かだ。

病棟は一階が軽傷だったり、具合の悪い人が休む保健室。

二階が一週間以内に治る人の病室。

三、四階が戦闘によってかなりの重傷を負った人を看ている。

今は看護師さんがいないらしく足音も全くしない。

私は一階にある保健室で薬を手に取った。

ズキズキと痛む肋と腕

恐る恐る服を捲ると紫色に腫れている。

腕に関してはパンパンに腫れ上がっていた。

体術ではどうしても、男に叶わないものがある。

それは力…

普通の人には勝てるんだけど、ね。

私達の蹴りは大岩でさえ簡単に吹き飛び木っ端微塵にできる。

体が丈夫なだけでも感謝しなければ…

腫れた部分に薬品を塗って体を落ち着かせるとさっきより少し楽になった。

乱れた制服を正して階段の方を向いた。

『…よし』