神々の聖戦

殆どの狩人は皮膚に紋章が刻まれるが、稀に目や舌に刻まれることもある。

けど私にはどこにも紋章はない。

だから最初は誰にも分からなかった…神の力を授かっていたなんて。

「心臓に…時計が?」

『この時計は取り出すことが出来ない、私の心臓の一部なの。
…そろそろ授業に戻らなきゃ。』

忘れかけていたが、今は召喚魔法の授業中だった筈だ。

感傷に浸っている場合ではない。

「わかった、聞きたいことは胸の内にしまっておくね。あと、私達は人嫌いだから…用がない時はそれぞれの仕事をしているかミラの部屋にいるよ。いざとなれば私達を心の中で呼んでね。」

「じゃあ、戻すよ。」

来た時と同様、凄まじい爆風に目を閉じた。
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