大好きなキミに花束を。
帰り道のお話。
「はい、じゃあこれで委員会を終了する。気をつけて帰るよーに。」
…ふぅ。
約1時間の委員会が終わり、私は一息つく…。
「よし!さらちゃん、帰ろー!」
暇もなく、西宮先輩に捕まってしまった。
「無理です。今日はクラスメイトと遊ぶ約束してるんで。」
「じゃあそのクラスメイトの子も一緒に帰ろう。」
「え、いや、それは……。」
無理ですという前に先輩に腕を掴まれ会議室から強制的に連れ出された。
「ちょっ、先輩……!」
「ん?なに聞こえなーい!」
こんちくしょー。
振りほどこうにも先輩の掴む力が強すぎて振りほどけない。
「よしっ!着いたー。走ったからあっという間♪」
「先輩…。」
「ん?なに?」
「痛いんで離してください。」
さっきからギュッと掴まれてて痛い。
「え、あ、ごめんね。これならいいでしょ?」
そう言って今度は私の手を握ってきた。
「離してくれます?」
「えーいいじゃん。」
「はぁ。」
「で、そのクラスメイトの子は誰なの?」