大好きなキミに花束を。
「…空緒くん…私…。」
「俺のこと男として見れないからこういうのはやめてほしいって?」
「……。」
「これは、そういうんじゃない。代々木ちゃんが、しっかり自分自身とセンパイに向き合うためにしてることだよ。」
「……。」
「まあ、半分くらいは俺が代々木ちゃんとくっついてたいからなんだけど。」
「…ふっ。なんだそれ。」
ギュッてしてくれるその逞しい腕の力は、思ったよりも強くて、それと一緒に降ってくる優しい言葉は、まるで“大丈夫だよ。”って言ってくれてるみたいだった。
すごく心地よかった。
安心とはまた違うけど、ずっとこんな心地いいところにいたいって思った。
それでも……
「…さらちゃんに何してんの?」
その言葉と同時に空緒くんの腕の中から引きずり出され、今度はまた違う腕の中に閉じ込められた。
「…西宮先輩…?」