大好きなキミに花束を。
「人間誰だって優しさは必要よ。だけど優しさだけじゃ本当の優しい人間にはなれない。西宮くんはそのことをちゃんと理解してる。理解してるからこそ……ずっと悩んできたんでしょうねぇ。」
私と先輩が出会う前も、出会った時も、その後も、ずっと…?
「自分が他の人を傷つけてる……その自覚があるのは、あの子にとって一番の苦しみなんじゃないかしら。」
「……先生…私は、先輩がずっと苦しんできた気持ちを、否定したくない。だけど、楽にしてあげたい。……その方法を、先生は知ってるんでしょ?」
「……。」
「そんなに西宮先輩のことをわかってるなら、私に教えてください。どうしたら、先輩を救ってあげることができますか…?」
知ってるなら、教えて欲しい。
「…私はもう何も知らない。自分で考えなさい。」
「……。」
「さ、はやく教室戻りなさいよー。授業追いつかなくなるわよー。」
先生は再びパソコンに戻った。
私が頑固に保健室に残ってても、何も話してくれなかった。