大好きなキミに花束を。



「“頭が熱暴走して沸騰しそうだから北極の氷水かぶってくる”って言ってたな。」


「つまり頭を冷やしてくるってことか。どんな例えだよ西宮センパイ。」



先輩……。



「あ、あの、師匠、私……、」


「ああ、彩心、ひとつ言っておくことがあるんだけどなー?私陽彩にフラれた。」


「「「えっ?」」」



は?え?いや……は?



「師匠センパイって西宮センパイのこと好きだったの?菊川くん知ってた?」


「いや、僕も初耳……。」



てか、いつ告った?

教室で?え?どこで?


私の頭の中にははてなマークだらけだ。



「晴丘と陽彩と彩心と私でショッピングモール行っただろ?偶然そのときはまぁ……陽彩がお前らのあとつけてたんだけどな?」


「やっぱり……、」



あの広いショッピングモールで偶然出くわす確率なんてどう考えたって薄い。



「センパイってやることたまに悪趣味だよね。」



ごもっともだ。




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