大好きなキミに花束を。
「んで、ひとつ彩心にお願いがあるんだけどな。」
「?なんですか?」
「陽彩の様子を見に行ってやってくれないか?なんかすごく顔色が悪かったから。」
「えっ。」
あんなことがあったあとに先輩のお家に…?
いや、まあ顔色が悪いのは心配だけど。
……気まずくなんないかな…。
「だったら俺、センパイの家まで代々木ちゃん送ってくー。」
あ、空緒くんまで何を…!?
「彩心。」
「え?」
「頼む。陽彩の隣にいてやってくれ。」
………。
ああ。きっと……きっと師匠は、私の気持ちに気づいてる。
いつからかなんてわからないけど、少なくとも……
『私は、彩心が好きになった人を好きになりたくないって思ってる。』
……先輩に告白した時には、もう気づいていたはずだ。