大好きなキミに花束を。
自慢のお父さんだった。
『彩心のドレスはねー、パパに選んでもらう!』
『そうしたいのは山々だけど、きっとその時には彩心にとってパパよりももっと大切な人ができてるからなー。そいつに選んでもらうことになるだろーなー。』
『ええーー。パパよりも大切な人ってどんな人ー?』
『んー?彩心のことだからきっと、頭がよくて、足も速くて、カッコよくて、彩心のこといつも好き好き言ってくれる人で、……すごく優しい人だと思うよ。』
『そんな人いないーー!』
『いるよ、絶対に。』
『じゃあ彩心がその人と結婚したら、パパ嬉しい?』
『彩心が選んだ人ならどんな人でも嬉しいよ。』
『だったら絶対に彩心の結婚式来てね!来なかったら彩心泣くー。』
『行くに決まってるよ。大事な娘の旅立ちのときだぞ?』
『来なかったらどうするの?』
『行かないなんてありえない。パパはずっと彩心の隣にいるんだから。』
『へへっ!』
『……早く見たいなぁ。彩心のお嫁さんの姿。』