大好きなキミに花束を。



私はとっくに気づいてた。


自分が傷つきたくないがために、先輩の気持ちを蔑ろにしてた。



「先輩と一緒に過ごしていくうちに、たくさんきづいちゃったことがあるの。」



私は、弱い人間だ。

私は、臆病なやつだ。



だけど……



「悲しいことを恐れたら、嬉しいこともなにも起らないってわかった。」



傷つくことを恐れたら、誰かに優しくしてあげることも出来ないってわかった。


お父さんが言ってた、“大切な人”もできないってわかった。



「だから私は、怖いままでいい。その後にやってくるのは悲しみだとしても、大切な人ができたら、それだけで幸せなんだろうなって……思えるようになったから。」



だから……だからね…



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