大好きなキミに花束を。
「でも進路相談なんてやっぱり受験生なんだなーって思うよね。あのクソ野郎大学どこ受けんだろ。」
「代々木ちゃん知らないの?」
「え……うん。そういえば聞いてないかも。」
言われてみて今初めて気づいた。
私って彼女のくせして先輩の進路も何も知らないなんて。
「今の時期ってもうとっくに受ける大学決まってるよね?せめて第一志望は。今日の帰りにセンパイに聞いてみたら?」
「…うん。そうする。」
よかった。
本格的に受験シーズンに入る前に気づいて。
そのあとは少し3人で雑談してから、空緒くんと夜籠は帰っていった。
周りを見渡すと、もうほとんど人は残っていなかった。
……進路相談、あとどのくらいかかるんだろう。