大好きなキミに花束を。
最後の文化祭
「ねー!手ぇ空いてるやつこっち手伝ってー!」
「マッキー無いんだけど最後に使った人誰ー!?」
「うわっ!やべ!はみ出した!」
只今、文化祭準備中。
正直言って、修羅場。
みんなやる気になってるのはすんごい伝わってくるけど、伝わってきすぎってくらいにうるさいっす。
まあこれも、文化祭の醍醐味なんだろーなー。
「彩心ー。そっちの看板書き終わったらちょっとこっち手伝ってー。」
「わかった。」
ダンボールを手にいっぱい持ってる夜籠は、通りすがりに言ってきた。
私のクラスの出し物はお化け屋敷。
中は迷路のような造りになっている。
しかも私たちのクラスは視聴覚室を使えることになったので、ふつうの教室より少し迷路の長さが長くなるんだ。