大好きなキミに花束を。



お化け役ってずっとその場所にたってなきゃいけないから、

もっと退屈だと思ったけど、人を驚かすのって案外楽しいもんだな。


急に私が出てきたときのお客さんのあのビビりよう。



ツボる。



「代々木ちゃん!」


「空緒くん。どうしたの?」


「屋上行って。」


「は?」


「いいから!」


「ちょっ…。」



突然私の前に現れた空緒くんは、私の背中を両手で押して、屋上へ行くように促した。



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