大好きなキミに花束を。
仕方なく、私は屋上への階段をのぼる。
これから先輩の教室行って一緒に回る約束なのに…。
いったい屋上に何があるってんだ。
──ギィィ
重たい屋上のドアを開ると、心地いい風が私の肌に触れた。
わあぁ…!
屋上ってこんなに気持ちよかったっけ。
いつもお弁当食べるときとなんか違う。
ってそんなことより……
「なんにもないじゃん。」
なんだったんだ一体。
「なんにもなくないよ。俺がいるじゃん。」
「わっ!」
いきなり背後から、聞きなれた声がした。