大好きなキミに花束を。
階段を上がり、教室の中に入ったと同時に夜籠が飛びついてきた。
「彩心ー!今日転校生来るんだって!」
「おはよう夜籠。」
「おはよ!ね、女の子かな、男の子かな!」
「どっちでもいいよべつに。」
「僕的には、男子でイケメンがいいなー。そしたらあのクソ野郎の時代はもう終わりだかんね。」
何時代だよ。
でも転校生か。
性別はどうでもいいけどどんな人が来るのかちょっと気になる。
教室や廊下のみんながざわざわしてる中、先生が教室に入ってきた。
「さっさと席につけーいガキども。」
相変わらず口が悪い。
「おめぇらも知ってるだろうが、今日は転校生が来てるからなー。紹介する。」
一層ざわざわする教室内。
「静かにしろってんだ!まったく。入ってきていいぞぉー。」
「はい。」
扉の向こうから声がした。
……男?