大好きなキミに花束を。



それからというもの、教科書を見せてやらトイレどこだやら聞いてきて、休憩時間になれば何かと話しかけてくる。



時が経ち、昼休みになった。



「夜籠、今日先輩と師匠と4人でお昼食べようって。」


「ああ、いいよ。どこに行けばいいの?」


「えっと、西宮先輩が教室まで来てくれるんだけど…。」


「さぁーーーらちゃん♪お迎え来たよー。」



来た。



「おいクソ野郎僕がいること忘れんな。」


「あ、ごめんちっちゃくて見えなかったわ。」


「だっから僕はチビじゃ、」


「へぇー!あなたが西宮センパイですか!」



夜籠と先輩恒例のくだらない言い合いの最中に割って入った一人の男。



「どうも!今日転校してきた晴丘 空緒って言います。よろしくお願いしまーす!」



そう、奴である。



「ああ、転校生………よろしく。」


「ところで今なんの話してるんですか?」


「さらちゃんとクソチビと俺とあともう1人の奴でお昼食べようって、」


「何それ楽しそう!俺も入れてもらっていいですか?」


「は?」


「さっきも言ったんですけど転校初日でまだ友達と呼べるのが代々木ちゃんだけしかいなくて。」


「……代々木ちゃん?」


「それで、お昼を一緒に食べてもらえたら嬉しいなぁって!」


「……さらちゃんと友達なの?」


「はい。友達っていうか……もう親友だよね!代々木ちゃん!」



いや急に話ふられても困るんだけど。





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