大好きなキミに花束を。








「………。」


「………。」


「………。」


「………。」


「………なんだこの空気は。」


「険悪ムードってやつです。」


「そんなの分かってるわい戯けが。何がどうしてこうなった。」


「そりゃこのイケメン転校生が原因でしょ。」


「イケメンだなんてやめてよ菊川くん。」


「お前いちいちムカつくな。」


「センパイに言われたくないんですけど。」



…恐るべし転校生威力。



「はぁ。突然屋上のドアが大きい音とともに開いたと思ったらコンビニで会った小僧がうちの制服着てニコニコしながら入ってくるし、陽彩は目が充血するくらい小僧を睨みながらゲスな顔して彩心の手を掴んでるし、ボンちゃんは奇声発しながらムン〇の叫び並に顔がヤバかったって……、どう考えても変人でしょうよそこの君ら。」


「ちょい待て、ボンちゃんって僕のこと?」


「ボンボンの進化系だ。嬉しいか。」


「嬉しかねぇよ!」


「安心しろ。ボンちゃんは止まりにはさせねぇよ。」


「は?」


「進化は日々成長してるんだぜ?いつまでも同じあだ名じゃないってこと。」


「笹村先輩の言うことってたまにくだらないよね。てか他にどんなあだ名があるっていうんだよ。」


「マンボン、マンボンドーフ、ゴボン、ボンル、ボンシング、ボンMan、とか?」


「黙ってろクソ転校生。」





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