大好きなキミに花束を。




いつもより声が一つ多い会話を聞きながらお弁当を食べる。



「てか笹村センパイって誰?」


「私のことだ。」


「ああ、代々木ちゃんと一緒にいた人か。」


「師匠こと笹村 音想だ。よろしくな。」


「よろしくお願いしまーす!師匠センパイ♪」



斬新。



「で、陽彩お前なんでさっきからムッスーってしてんだよ。」


「……べつに。」


「男の嫉妬は見苦しいぞクソ野郎。」


「俺が代々木ちゃんに触ったらこんなんなっちゃったんだよね。」


「ちげーよ。触っただけじゃないだろ。さらちゃんの手を握ってたじゃん。…ぎゅっと。」


「べつにそれだけじゃないですか。西宮センパイってそんな嫉妬深いの?」


「それだけじゃない。俺がさらちゃんの教室行く前も二人で楽しく話してた。…ベタっと。」


「見てたんですか。」


「センパイってストーカーなの?」


「てか僕もいたんだけどな。」



まだストーカー業を営んでいたとは。


…警察に突き出そうかな。



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