大好きなキミに花束を。



「だ、だってこいつムカつくんだもん!いちいち気に触るような言い方を…、」


「それはそっちが意味のわからないことを言うからだろ?」



するといきなり、聞きなれた声がいつもより一段と低く耳に届いた。



「に、西宮先輩っ……!?」


「ちょうど図書室にいたんだよねー、俺。そしたら隣の空き教室からさらちゃんの声が聞こえてさー。」


「…っ、」


「何やってんのかなって覗いてみてよかったよ。………俺の大切な子が暴力振るわれてたんだから。」


「た、大切な子ってっ……、この子と付き合ってるわけでもないのにっ…。」


「恋人同士じゃなかったら大切な子って言っちゃいけないわけ?彼女じゃなかったら好きな子を放っておけっていうの?」


「そ、それはっ……。」


「言っとくけど俺、君らと話したこともないし見たこともないんだよ。この意味わかる?」


「え、えっと…。」


「俺に自分から話しかけられもしないくせに
、勝手に素直な子をいじめんなってこと。好きなやつを誰かに奪われたくないんだったら自分から来いってことだよ。」


「っ、!」





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