大好きなキミに花束を。



……って授業?



はっ!?



「え、嘘でしょチャイム鳴った!?」


「ああ、チャイム壊れてんだって。チャイムの代わりに放送が流れるはずなんだけど……。」


「なんで流れないの!?」


「ポテトマスター担当だから仕方ないよ。あの人自由人だから。」



誰だよ!!



「ていうかクソ野郎も授業始まってんじゃないの!?」


「ああ、俺授業受けなくてもテストできちゃう天才型だから。」


「この間テスト心配だからって勉強会したくせに。」


「あんなのさらちゃんと一緒にいるための口実に決まってんじゃん。」


「うわぁ、けがれてるぅー。」


「本日2度目の“けがれてる”頂きましたー。」



その後は風の如く突っ走り、教室のドアを勢いよく開けたらみっちり先生に怒られた。


授業が終わったあとも、彩心に心配かけてごめんねと謝られたが、逆に心配かけんなとも言われた。



チラッと晴丘 空緒の方を見てみると…いつもと違う表情で彩心を見つめていた。


なんとなく勘づいてはいるが、クソ野郎の味方にはなりたくないから、そっとしとくことにしましたとさ。





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