大好きなキミに花束を。



「いつも通り賑やかだね。代々木ちゃん。」


「そうだね。安心するよ。」


「代々木ちゃんもいつも通り可愛いね。」


「………。」



最近空緒くんが変だ。


女の子達に呼び出されたあの日から、なぜだか私を異様に褒めてくる。


褒め言葉もいつも決まっていて、

『可愛い』『綺麗』『笑った顔好き』

主にこの3つ。


そして私がどこか行こうとすると必ずついてくる。

…さすがにお手洗いまではついてこないけど。



「代々木ちゃん今日一緒に帰れる?」


「……いいけど。」


「やった!なんか美味しいもの食べに行こうよ。奢るから。」


「…?…ありがとう。」



やっぱり変



「ありがとうじゃないよさらちゃん。いつも俺と一緒に帰ってるでしょ?今日も俺と帰るの!」



こいつはいつも通り。



「邪魔しないでもらえます?西宮センパイ。」


「邪魔してるのはそっちじゃん。いつもさらちゃんは俺と帰ってるんだから今日もそうなんだよ。」


「だったら今日ぐらい俺に譲ってくれてもいいですよね?それとも可愛い後輩のお願いが聞けないっていうんですか?」


「ただの小生意気な小僧じゃん。自分で言って恥ずかしくないの?」


「センパイこそいつもさらちゃんさらちゃん言ってて恥ずかしくないんですか?」




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