大好きなキミに花束を。



噂をすれば武士の登場。



「なんだよ。ホントのこと言っただけじゃん。」


「あ?お前それを言ったからには覚悟してるんだろうな?」



委員長というのはこの委員会の頂点にいるお方で、3年生の笹村 音想 (ささむら おと)先輩。


小柄のショートカットで、日本の歴史が大好きという歴史マニア。

時代劇をリアルタイムで見ているらしい。


そしてなんと言ってもこの人の特徴は喋り方。


夜籠の女版みたいな感じで、性別は女、恋愛対象も男の子なのに、喋り方が The 男。



「師匠。」


「ん?おぉ!彩心じゃねぇか!私の一番弟子!」


「はい。尊敬してます。」



そして、私の師匠。



「彩心はほんとにいい後輩だよ。私のことを一番理解してくれる。」


「当然です。」



それだけではない。

この学校で唯一西宮先輩に女だと認められない女子。


すなわちそれだけ偉大な人ということだ。(ちがう)



「けっこー長い間会ってなかったんじゃないか?久しぶりだな。」


「お久しぶりです。」


「で、なんで彩心と陽彩が隣に座ってんだよ。」


「いやぁ、さらちゃんがどうしても隣がいいって聞かなくて♪」


「……彩心、むりやり陽彩に隣に座らされたんだな。」


「…だから、」


「師匠、私は別にいいですよ。めんどくさいだけで嫌いではないんで。」


「ええ!さらちゃんそれって俺のこと好きってこ……」


「そうか。とにかくもう委員会まで時間が無い。彩心、そこで我慢してくれ。」


「はい。」


「我慢……?」




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