大好きなキミに花束を。



「…さらちゃん…?」


「なんです?」


「…いや……なんでもない。」



…?


先輩の方こそ元気がないように見えるけど…。

昨日…師匠と何かあったのかな…?



「…っ、先輩…。」


「…ん?」


「…あ、あの…、」


「なぁに?」


「……っ、やっぱりなんでもないです。」



勇気が出ない。

そのことに、焦ってる。


ずっとこのままなんじゃないか。

このまま先輩が卒業して、離れ離れになるんじゃないかって。


私ってすごく……怖がりで臆病だったんだ。



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