大好きなキミに花束を。
半分……ウソ。
ちょっと…ちょっとだけ、泣きそうになった。
昨日話したのに、なぜか西宮先輩の声がすごく耳に響いて、安心して。
隣にいるだけで、ホッとした気持ちになった。
「代々木ちゃん、泣きたいときは泣いていいって昨日も言ったよね?」
「……ふふっ。空緒くんには、ウソは通じないか。……泣きたかったよ。でも泣き場所がなかった。」
お家だったら思いっきり泣けたけどね。
「……泣き場所なら、俺がつくってやるよ。」
空緒くんがそう言ったあとには、私はもう彼の腕の中にいた。