【完】ちょいワル先生と優等生


「今度どこか行こうよ」





先生にお兄ちゃんの代わりになってあげると言われてから、ほぼ毎日の放課後に保健室を訪れるようになった。





「どこかって?」

「んー動物園とか水族館とか?」





そんなデートみたいなところ…





「デートみたいって思ったでしょ」

「えっ…」





何でわかったの?!





「俺にはなんでもお見通しだからね。
それで、どこに行きたい?」

「…動物園」

「動物園?意外だね、年頃の女の子はそんなに好きじゃないと思ってた」

「え…そうなんですか?!」





昔からずっと好きだったんだけど…


逆にどうして好まないんだろう。





「それなら他のところでも…」

「いや、動物園に行こう!
ゆずちゃんの行きたいところに行こう」





そんなに嬉しそうに言わないでよ…





先生にとっては何でもないことなんでしょ?

< 42 / 84 >

この作品をシェア

pagetop