【完】ちょいワル先生と優等生
「今度どこか行こうよ」
先生にお兄ちゃんの代わりになってあげると言われてから、ほぼ毎日の放課後に保健室を訪れるようになった。
「どこかって?」
「んー動物園とか水族館とか?」
そんなデートみたいなところ…
「デートみたいって思ったでしょ」
「えっ…」
何でわかったの?!
「俺にはなんでもお見通しだからね。
それで、どこに行きたい?」
「…動物園」
「動物園?意外だね、年頃の女の子はそんなに好きじゃないと思ってた」
「え…そうなんですか?!」
昔からずっと好きだったんだけど…
逆にどうして好まないんだろう。
「それなら他のところでも…」
「いや、動物園に行こう!
ゆずちゃんの行きたいところに行こう」
そんなに嬉しそうに言わないでよ…
先生にとっては何でもないことなんでしょ?