【完】ちょいワル先生と優等生
じりじりと距離を詰められる。
な、なに…?
「あの…」
背中が何かの壁に当たる。
もうこの後ろはないって。
「本当に学習しないね、ゆずちゃん」
「な、にを…ですか」
顔の横に手を置かれる。
いわゆる…壁ドン…!?
「オオカミなら、ここにいるよ。
男はみんなオオカミってね?」
そう言う先生の目はギラギラと光っていて、私を捕えて離さない。
「せ、先生がオオカミ?」
「そう。
無防備なゆずちゃんを狙うオオカミ」
今の先生は私しか見ていないのに、どうしても思ってしまう。
…何で私?
他にも女の子はいっぱいいるのに。