【完】ちょいワル先生と優等生


じりじりと距離を詰められる。




な、なに…?





「あの…」





背中が何かの壁に当たる。



もうこの後ろはないって。





「本当に学習しないね、ゆずちゃん」

「な、にを…ですか」





顔の横に手を置かれる。




いわゆる…壁ドン…!?





「オオカミなら、ここにいるよ。
男はみんなオオカミってね?」





そう言う先生の目はギラギラと光っていて、私を捕えて離さない。





「せ、先生がオオカミ?」

「そう。
無防備なゆずちゃんを狙うオオカミ」





今の先生は私しか見ていないのに、どうしても思ってしまう。




…何で私?





他にも女の子はいっぱいいるのに。


< 45 / 84 >

この作品をシェア

pagetop