【完】ちょいワル先生と優等生
「どうしてお兄ちゃんと茜ちゃんを引き合せるようなこと…?」
お兄ちゃんと茜ちゃんが再会したら…どうなるかなんて容易にわかる。
それなのにどうしてそんなこと…
「茜を偶然見かけた時に思ったよ。
このまま俺が…って。でもやっぱり茜も晶のことをまだ想ってたんだ」
「それで…」
「結果、良かったよ。2人が幸せそうで」
そう語る先生の目はとても綺麗に澄んでいた。
「寂しいですか」
「ん?」
「私が代わりになってあげましょうか。
先生の心の穴、塞いであげましょうか」
以前、先生が私にしてくれたように。
私も少しでもいい、何か先生の役に立ちたいから。