【完】ちょいワル先生と優等生
「何ですか」
痺れをきらして聞いてしまう。
「ゆずちゃんはどうして俺に構うのかな〜と思って」
そんなのこっちが聞きたい。
最初に近付いてきたのは先生の方でしょ…
私だって、先生が近付いてこなければこんなに悩むことなかったのに。
こんなに先生のことで頭がいっぱいになることなかったのに。
「俺はね、ゆずちゃんが晶の妹だって知ってたの。知ってて近付いた」
「…どうして」
お兄ちゃんの妹だから…近付いた?
じゃあ私が南條じゃなかったら…先生とこんな仲にならなかった、ってこと?