【完】ちょいワル先生と優等生
「…お兄ちゃんは何て…?」
「殴られそうになった…」
「えっ」
まさか…お兄ちゃんが手を出すなんてそんなこと、あるはずない…よね…?
「…っていうのは嘘で…」
こんな時くらい冗談はやめてよ…
って心の中でツッコんでみる。
「ゆずはきっとそうだと思ってたってさ」
「それは…私が悪い子って…?」
「ううん。
素直で真っ直ぐだからこそ、好きになったら抑えられないと思ってたって」
全くその通りだった。
お兄ちゃんが好きな時も、先生を好きになってからも…私は自分の気持ちを捨てることが出来なかった。
「晶は許してくれたよ。ゆずちゃんが俺の隣にいてくれること。
ゆずちゃんは俺のこと、どう思ってる?」
そんなの、決まってる。