【完】ちょいワル先生と優等生
「それじゃあ2つ目」
「え、もう?!」
さっき"先生って呼ばない"ってお願い聞いたとこだよ?!
今日はまだまだ長いのに…ペース早くない?
「俺の買い物に付き合って、ゆずちゃんの目で選んでほしい」
そう言われて連れてこられたのはオシャレな食器がたくさん並んだお店。
「わぁ…綺麗…」
見るもの見るもの全てのセンスが良くて、持ってるだけでオシャレになれるんじゃないかってくらい。
淡い色から鮮やかな色まで豊富。
同じ食器でもデザインが全く異なる。
もう、見ているだけで胸がワクワクする…
「新居なんですか?」
「ううん」
それじゃあ…どうして?
お茶碗やお箸コーナーを回っては私の意見を聞いて2つずつ、カゴに入れていく。
「割りそうな予感がするの」
「…予感、ですか?」
「そう」
絶対嘘だと思うけど、聞いたところで答えてくれそうもないから信じるしかない。
それにしても同じものを2つずつなんて…予備?