八百比丘尼と新選組-800歳の少女-
最後まで読み終えた私は静かに手紙をたたみ、目を閉じてフーッ…と息を吐いた。




読み終わった感想は、ほざけこの野郎、だった。




なんつーもんを食わしてくれとんじゃ。




今思えば父の死後、不老不死が分かった時が反抗期の全盛期だった。




不老不死なんて、本当は薄々気づいてた。




認めたくなかった、バケモノになりたくなかった。




そんな気持ちばかり。




とにかく自暴自棄だった。




一人家で暴れることが多くなった。




父さんと過ごした時のものを壊すなんて、当たり前になっていた。




これじゃ、最低な娘だ。




自分ではどうすることも出来ない気持ちを、ずっと持ってた。




でも、やっと1歩進めたよ。




彼らに出会ったから。
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