八百比丘尼と新選組-800歳の少女-
それから長く年月は流れ、父さんは年老いて体が悪くなった。




毎日布団で生活している。





しかし私は、年増女にならなかった。




今でもお肌がすべすべなのだ。




まるで、年をとっていないみたいに。




「父さん、私どうしたんだろうね。もう40歳なのにシワが一つもないよ」




「…若いのはいいことだぞ」




まぁー…女は若いほうがいいけどね、と言った。




「そうだそうだ」




ふむふむと頷く父さんのところへ、今日の夕食を運んだ。
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