八百比丘尼と新選組-800歳の少女-
土方さんは予想外にも呆けたような顔をした。




「…?…どうしました?」




声をかけても反応はなし。




土方さんの顔の前で手をブンブンと振ったがそれも反応なし。




…え?何この状況?




「…藤塚 都」




「はい?」




「お前に何かあったら、俺が必ず守ってやるよ」




さっきの呆けた土方さんはそこにはいなく、真っ直ぐに澄んだ瞳で見つめられる。




誰も…守って、なんて言ってないのにね。




不思議と安心する。




「ふふっ、絶対ですよ」




「あぁ、ぜってぇだ」




こんな約束を交わす私たち。




小っ恥ずかしくて思わず下を向く。
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