君の指先が囁いてる
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俺が駅前に着くと茜ちゃんがいた



俺より先に来てくれたようだ


『翼くん~こっち』

俺は茜ちゃんの声が聞こえる方向に歩きだした



『茜ちゃん、待った?』


『ううん!今、来た所だよ』



一度は、好きな子と、こんな会話を夢見たもんだ


ごく普通の待った?待たない?って会話をして見たいって思ってた



俺の夢がかなった?


いや....


かなったらダメなんだ



俺は恋愛しない


できないって決めたんだ


だけど凄く嬉しかったんだよね


俺はね....



茜ちゃんのエスコートで歩く俺



『翼君、杖しまってよ、私がエスコートするからさぁ』


俺は無言のまま杖をしまった



茜ちゃんが腕を組んで来た



俺はドキドキ


女の子って柔らかいなぁ~


いい匂いするなぁ


口に出しては言えず(笑)







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