甘すぎてずるいキミの溺愛。



「さ、さびし……かった」

あぁ、言っちゃった。

ほんとは今日1日会えなくて寂しかったんだよ。


恥ずかしくなって尊くんの胸に顔を埋めた。

だけど。


「ちーこ」

「っ!」


耳元で名前を呼ばれて、とっさに顔を上げてしまった。


「……そんな可愛いこと言える子になったんだ?」

「ぅ……か、からかってるの?」


「……ううん。素直に今のすごい可愛かったから」


口元緩みすぎだよ。
どうして、そんな嬉しそうなの?


「このまま、千湖を僕の腕の中に閉じ込められたらいいのにね」

「っ!?」


さっきまで不機嫌で、低いテンションだったくせに。

今はいつもの調子が戻ってきたのか、とんでもないことばっかり言ってくる。

この人ほんとに病人?

< 101 / 308 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop