甘すぎてずるいキミの溺愛。

すると、男の子の様子を見て、何かを察したのか。

「ふーん、なるほどね」なんて、独り言をつぶやいて。


「呼び出しでしょ？」

「えっ、なんでわかるの？」


「そりゃーね」


小町がニコッと男の子の方に笑顔を向けると、さっきよりも焦った様子を見せていた。


というか、なんか顔赤いよね？


「いってあげなよ、千湖」

「え、でも小町との約束が……」


「わたしのは、また今度でいいからさ？今は彼の気持ち聞いてあげて」


男の子の顔がさらに赤くなったことを不思議に思いながら、小町は教室を出て行ってしまった。


そして、次第に教室にいた生徒たちもみんな帰ってしまい。


ついに、ふたりっきりになってしまった。