甘すぎてずるいキミの溺愛。
「ほんと千湖は可愛いね」
最後に頭をポンポンと撫でて、離してくれたと思ったら
「んじゃ、僕寝るから。千湖の太もも借りる」
下を見れば、なぜか尊くんの頭がわたしの太ももに乗っている。
「ちょっと、借りるって貸せるものじゃな……」
「口答えすると変なことするよ?」
あ、危ない……。尊くんは自分の思い通りにいかないとすぐこうやって言う。
変なことって……尊くんが言うと危ない予感しかしないから、何も言い返さない。
すると、満足したのか
「……いい子じゃん。おやすみ」
そのまま、目を閉じて眠ってしまった。
あぁ、また尊くんのペースにはまって抜け出せない。
こんなこと普通はしない。
彼氏彼女なら、こんなことしてたって何にも不自然じゃない。
だけど、わたしと尊くんはそんな関係じゃない……。