甘すぎてずるいキミの溺愛。



「大丈夫?何か考え事してた?」

「う、ううん。何でもない…です」


「そっか。それで返事なんだけど…」


あ、そうだ。
気持ちを伝えてもらったんだから、それに返事をしなきゃいけないんだ。


「え、えっと……」


こういう場合ってごめんなさいとか、そういうのでいいのかな?

なんだか申し訳ないな……。


「はっきり言ってくれて大丈夫だよ」

「っ、ご、ごめんなさい……」


わたしが一言そう言うと、ニコッと笑ってくれた。


だけど、それは本物の笑顔ではなくて、作り物の笑顔。



「そっか。そうだよね、いきなり顔も名前も知らないやつに好きって言われても、困っちゃうよね」

「そ、そんなこと……っ」

< 133 / 308 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop