甘すぎてずるいキミの溺愛。



「ほら、帰ろう?」


さらに心臓に悪いことをしてきたんだから。


「っ、」


ギュッと握られた手。
不意に掴まれてしまった。


なんか三宅くんって、真面目そうで話す感じは、そんなに積極的そうに見えなかったのに。


どうやら、そうでもないみたい。


「み、三宅くん……!」

「ん?」


「手……!!」

「手がどうかした?」

「っ!」


わかってるくせに。
三宅くんはなかなかの意地悪さんだ。


どんどん、自分の顔が熱くなっていくのがわかる。


「可愛いね」

「か、可愛くない……!手離し……」


すぐに、手を離してって言おうとした。

だけど。

< 136 / 308 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop