甘すぎてずるいキミの溺愛。



もう……ほぼ確信に変わってしまった。

やっぱりあの2人の間には何かあるってことが。


「……知りたい?美郷のこと」


もう、だいたい察しはついている……
だったら、すべて聞いてしまえばいい。


戸松くんの問いかけにゆっくり首を縦に振った。

正直、いま顔が見える状態じゃなくてよかった。


今から戸松くんの口から告げられることを聞いたら

今の表情のままでいることなんて、不可能だろうから。


「美郷は━━」


バクバクと、今まで聞いたことのないほど脈打つ心臓の鼓動。


それは身体全身が震えているみたいで。

静まり返った空間に、今は自分の心臓の音しか聞こえない。


そして……。

< 157 / 308 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop