甘すぎてずるいキミの溺愛。
尊くんの特別な人。
「ん……」
スマホのアラームの音で目を覚ました朝。
ゆっくり目を開けると、カーテンから差し込む光が眩しかった。
そのまま、起きて身支度を済ませて家を出た。
いつも通り、学校に登校すると、たまたま職員室前で担任を見つけた。
何やら誰かと話している様子が見える。
誰と話しているかは気に留めず、
担任が話している横を通り抜けた。
一応、軽く挨拶をして。
すれ違った瞬間。
「あ……」というような、声が聞こえた。
どこかで聞き覚えのある声だった。
だけど、正直今のわたしにはどうでもよかった。
教室に着いて、席に座ると。
「千湖おはよー……って、どうしたのその冴えない顔は」
小町がこっちにやってきたと思えば、
いきなり冴えない顔なんて突っ込まれて反応に困る。