甘すぎてずるいキミの溺愛。



「えー、突然だがうちのクラスの副担任である倉田先生が急病で入院されたため、急きょ今日からうちのクラスの副担任になった先生が赴任されてきた。先生、何か一言いただけますか?」


ドクドク、とうるさい心臓。

視点はただひたすら一点をとらえていて……。

身体から変な汗が出てくる。

あぁ……もうどうして……。



「皆さん、初めまして。今日からこのクラスの副担任として赴任してきました━━━」


タイミングってやつは


「空園美郷です」


こうも悪いんだろうか……。


予測もしなかった目の前の出来事が現実なのか、それとも現実でないのか……。


「早く皆さんに慣れてもらえるように頑張ります!」


間違いない……現実だ。
バチッと絡んだ視線がそう言ってる。


以前に会った時と同じ笑顔がこちらを見ていた。

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