甘すぎてずるいキミの溺愛。
今日に限って課題とやらが出てるから、それをやるにはノートが必須。
つまり、これは取りに戻るしかない。
「ほら、早く行っといで」
「ぬぅ……行ってくる」
そのまま小町とわかれて、再び旧校舎に向かった。
ひとりで行くと、とても長く感じる道のり。化学の移動の時は小町と喋りながら来てたからそんな長く感じなかったけど。
ひとりで無言で歩き続けて、ようやく到着。
周りには人がいなくて、時間も遅い時間だからなんだか薄気味悪い。
カサカサと木の葉っぱが揺れる音も不気味。
なんかお化けとか出そう……。
さっさとノート取って帰ろう。
そのまま中に足を踏み入れて化学室へ急いだ。