甘すぎてずるいキミの溺愛。
「あ、あったあった!」
化学室に入って確認するとやっぱり机の中に忘れていた。
すぐさまノートを持って化学室を出て、そのまま旧校舎を出ようとした時。
「?」
なんだか甘い匂いがしてきた。
お菓子……?
この古い旧校舎に似合わない甘い匂い。
匂いのする方を辿っていくと、一番奥の部屋に辿り着いてしまった。
使われているはずのない部屋なのに
なぜか扉が少しだけ開いていて、どうやらそこから甘い匂いがしてるみたい。
興味本位で、その扉に手をかけた。
━━━ガラガラ……
中に入ると、さっきの甘い匂いが部屋全体を包んでいた。
その匂いに誘われるように、足を踏み入れた。
「あ、お菓子だ」
部屋は狭いといえば狭い。
テーブルがひとつ、そこにはたくさんお菓子が置かれていた。
で、そばにソファーがひとつ。