甘すぎてずるいキミの溺愛。

「ご、ごめん…なさい…っ」

その気遣いに甘えることしかできない。


「謝ることないよ。俺の方こそタイミング悪くてごめん」

「そ、そんなこと……」


何か気の利いた言葉が出てこればいいのに…。今は自分のことで精一杯なのが情けない。


「……あのさ」

今にも泣きそうなわたしを見て三宅くんが。


「もしかして……また雪野くんのことで悩んでる？」

「っ……」


「……ごめん、変なこと聞いて」


きっと、今のわたしの反応からバレてしまったに違いない。

グッと、涙をこらえた。


だけど。


「……俺の前では我慢しなくていいよ」

「え……」


「泣きたかったら泣けばいい。我慢することなんてないよ」

「っ……」


今そんな言葉をかけられたら…
嫌でもその優しさに揺らぐ。


「……俺だったら花井さんの全部を受け止めるから」


そして、優しく抱きしめられた。