甘すぎてずるいキミの溺愛。
「珍しいじゃん。千湖が遅れて来るなんて。なんかあった?まあ、その格好に関しては突っ込まないでおくわ」
「……ん、大丈夫ありがと」
さらっと流してしまった。
ほんとは、小町に全部打ち明けられたらいいのに、なかなか言えずにいる。
それから自分の種目が始まるまでは日陰でなんとかやり過ごせたけれども。
「暑い……」
ついに、自分が出る種目が始まろうとしているのでコートに立つと、とんでもなく日差しが強くて暑い。
周りはみんな半袖でも汗をかいて暑そうにしてるのに。
「ほんとに大丈夫?」
一緒にコートに入った小町が心配して声をかけてくれた。
「ん、たぶん大丈夫」
「たぶんって。無理だったらちゃんと言わなきゃダメだからね?わかった?」