甘すぎてずるいキミの溺愛。
好きだよ、尊くん。
「はぁ……っ」
あれから、保健室を飛び出したわたしが向かった場所はもちろん決まっている。
きっと、わたしの好きで好きで仕方ない人がいるであろう部屋。
息を切らしながら、何も考えず勢いよく扉を開けた。
ただ、もう好きという気持ちだけをどうしても伝えたかった。
たとえ、尊くんの気持ちが他の誰かに向いていようとも、そんなこと今はもうどうだっていい。
ただ……わたしが好きなのは尊くんだってことを本人に言いたかった。
今まで、尊くんとの関係が壊れるのが怖くて、伝えることをしなかった。
だけど、それじゃいつまでたっても何も始まらない。
どんな結果になったとしても、こうなったら、全て受け止める覚悟はできた。