甘すぎてずるいキミの溺愛。
「……そりゃ、最初は驚いたけど。なんか、こう好きだとかそういう感情が一切なくなってた」
「な、なんで……?」
ずっと、好きだったのに。
そんなあっさり忘れられちゃうものなの?
「会った時は正直、まだ好きとか諦めきれてない部分があるだろうって思ってたけどさ……」
グッとしっかりわたしを見た。
「ほんと不思議とさ……美郷のことより千湖のことばっかり考えてた」
「っ……」
「……気づいたら千湖でいっぱいになってた」
フッと、優しく笑った。
頬にスッと手を伸ばして。
「……愛おしくてたまらない」
そう言って、まぶたにチュッと軽くキスを落とす。
「ぅ……」
「泣かないで」
そんな嬉しいこと言われたら泣かないわけないじゃん……っ。