甘すぎてずるいキミの溺愛。



眠いのか、顔をすりすりしてくる。

「やだ…っ、みんな見てる」

「……だいじょーぶ。誰も見てないから」

寝ぼけた尊くんは、なかなか止められないことを学んだ。


「あのー、イチャついてるとこ悪いんだけど、全然大丈夫じゃないんですけどー?」

そうだ、戸松くんいるじゃん!
いま挨拶したばかりなのに、すっかり忘れていた。

そして、戸松くんに便乗するように。


「ほんと朝っぱらから、こんな堂々とイチャイチャしてるところを見させられるこっちの身にもなってよねー」

いま教室にやって来た小町からもそんな声が聞こえた。


2人とも全く同じ呆れ顔をしていた。


「いやー、まさか尊がこんなに千湖ちゃんにどハマりするとわなー」

と、戸松くんが言えば。


「ほんと。まさかわたしの知らない間にいろーんなことあって、気づいたらこんな仲良しカップルになってるし?」

と、小町がまた便乗する。

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