甘すぎてずるいキミの溺愛。



「へー……そんな甘い匂いさせてると千湖のこと食べちゃいそう」

「なっ…!」

これでは自分の身が危ないと察知したわたしはすぐにポケットからチョコを渡してあげた。


「こ、これ食べて!」

何も言わず、わたしのチョコを受け取って大人しく口に運んだ。

だけど、安心したのはつかの間で。


「……このチョコ甘い」


そう言うと、返事を返す隙も与えないくらい吸い込むように唇を重ねてきた。

ただ、触れただけなのに、ほんのりチョコの味がするキス。


「……み…ことくん…っ」


甘くてとろけるようなキスに
されるがまま。


「……口開けて」

余裕がないわたしはどうしたらいいか、わからず困っていると。


唇に尊くんの指が触れたのがわかる。


ほんの少しだけ開いた口から甘い…少し溶けていたチョコが口に入ってきた。

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